研究者 | 所属大学 | |
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代表者 | 木庭 淳 教授 | 兵庫県立大学 |
小出 武 助教授 | 流通科学大学 |
マルチエージェントを用いた社会行動学的考察
マイノリティゲーム(Challet,Zhang1997)は繰り返しゲームの一種で金融市場などの特徴をとらえたシンプルなモデルとして知られている。しかしマイノリティゲームのエージェントはすべて市場の動向とは常に逆の方向に行動する(つまり価格が上がりそうなときは売る側に、価格が下がりそうなときは買う側につく)ために、市場は常に安定する方向にしか進まず、価格が暴騰・暴落するようなケースには適応できないモデルである。$-ゲーム(Andersen,Sornette2003)は各エージェントが受け取る利得について注目し、金融市場モデルに沿った評価を与えてマイノリティゲームを改良したものである。このモデルにおいては市場の動向と同じ方向で行動するエージェントが存在するので、価格の不安定さを表現することができる。しかしながら$-ゲームの最近の研究においてでさえ(Ferreira,Marsili2005)、まだモデルが単純すぎるために、以下のような不都合な点が見られる。
さらに遅延型$-ゲームは従来の$-ゲームとどの程度異なるのかということを考察した。これについてはまず人数差によって利得を評価する人数差遅延型$- ゲームを定義し、戦略変更回数が人数差の絶対値より常に小さいとき、人数差遅延型$-ゲームが従来の$-ゲームと等価なゲームであることを示した。さらにそれを前提として、シミュレーションにより、人数差遅延型$-ゲームと遅延型$-ゲームが同符号の利得となるケースは全体の83-87%であることを示した。
以下は現在までに学会などで発表した実績である。
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